関西竜魂「戯言」

関西出身でも、野球を知ったときからドラゴンズファン

2022/7/27  前半戦終了

石川昂を筆頭に、鵜飼に岡林、高橋宏、そして根尾。

フレッシュな若竜を一軍メンバーに加えた新生立浪ドラゴンズの船出には、最近にない期待感がありました。

「負けてるのに笑ってる奴がいる」

こういう与田ドラゴンズの緩んだ雰囲気にウンザリしてたんで、立浪新監督がベンチのムードを引き締め、そして一丸になって燃えて戦う。

そんなチームが見られるんやないかと、年甲斐もなく心躍ってたのよね。

 

実際に開幕から一ヶ月ほどは、戦前の予想を超えて相当健闘したんやないかな。

故障で出遅れた周平の代役・阿部が、貧打の中で切り札的な活躍を見せてチームを下支えし、若い石川昂や岡林にAマルチネスも成長して得点に絡む活躍を見せる一方で、ロドリゲスを加えたリリーフ陣も下馬評通りの強さを発揮して、後半に逆転する「ミラクル8」をファンが期待するほどやった。

弱くても弱いなりに、余裕はなくても必死の戦いを見せてくれてたのは間違いありまへん。

すべてがうまく進んでる、そんな3~4月…。

これがそのまま続くとは思ってなかったけど、5月、6月とシーズンが進むにつれてこの勢いが完全に反転するとは、夢の中にいた私には想像できんかったなぁ。

 

まずは大島が死球により一ヶ月ほど戦線離脱、さらに石川昂やキノタク、鵜飼がコロナ感染で離脱すると、このあたりから雲行きが怪しくなる。

コロナから復帰した石川昂が交流戦で故障離脱したことで、この悪い流れは決定的になったような気がするわ。

京田は「戦う顔」の問題で登録抹消、一度復帰したものの復調せずに再度抹消となり、おそらく今季は戦力外扱いやないか。

これにより野手陣の方は、昨季から上積みがない状態やね。

 

投手陣では、高橋宏がその非凡な才能を発揮し始めたほか、清水が勝ちパターンのリリーフとして定着し、山本もマルチなリリーフ戦力へ、そして予想外に松葉がどんどん存在感を増してきて、今やローテーション四番手の地位を確立して、昨季から戦力整備してきた成果を見せつつあったんやけどね。

しかし開幕するといきなり岩嵜が故障離脱、しばらくして勝野に笠原も離脱、リリーフ陣の柱であった祖父江と福は不安定であり、ローテーションの谷間要員である鈴木に福谷、岡田、岡野あたりは毎回炎上する始末。

何より重要なのは、大野雄と柳のダブルエースもイマイチ勝てないわ、小笠原も昨季からの上積みが見えないことやね。

投手陣の方は上積みどころか、昨季の防御率リーグ1位が4位へと転落してます。

 

 

 

ロクに補強もしてないんで、最終的な順位はあまり期待してまへんでした。

選手層の薄さが致命的で、夏場でヘバるとは予想してたのよね。

ただし個々の選手が少しでも成長し、締まったいい野球をしてくれることには期待がありました。

しかし監督が目をかけて打撃改造を指示した、ビシエドや周平、京田といった主力がことごとく不振に陥ったのは何故なのか。

根尾の守備位置をタライ回しにしたあげく、投手にコンバートしてしまったのは何故なのか。

野戦病院のように、故障離脱が続出してるのは何故なのか。

結局、昨季と同様に長打も足もないメンバーで、野球を続けてるのは何故なのか。

確かに石川昂や鵜飼が抜けて、イメージしてたビジョンが瓦解したのは計算外やけど、立浪監督は今、どんな野球をやりたいと思ってるんやろか。

後半戦に向けて、守備に目を瞑って打力に期待するということで、育成のレビーラとガルシアを選手登録するらしいけど、あんまり前向きな判断やと思えんのは私だけかなぁ…

 

ドラは打てない。

これはどうしようもない。

現場もファンもそこに焦点が行って、それを何とかせんと勝てんと思ってますな。

しかし本来、ドラの武器は守備も含めた投手力であって、これをどう生かすかという野球をするべきやないのか。

もう投手陣は1点も与えない、そして打線は何とか1点を絞り出す。

したがってメンバーは、守備力を中心に選定されるべきであって、そのメンバーで何とか1点取る。

守備力を重視すれば、走力がある選手が揃う可能性が高いはずなんで、足を使って攻撃するのもええ。

無いものねだりでロングヒットのある選手を揃えようとせず、そこは割り切ってしまいたい。

持てる材料で勝つには、それしかないように思うけどな。

 

一方で打力を磨くこと自体は続けるべきや。

本拠地・バンテリンドームが広いからと、シングルヒッターを量産してきたけど、ちーっとも実を結んでまへん。

一方で普通にチーム造りをしてきた他チームの方が、バンテリンドームでの打撃成績が良かったりするのは、はっきりとドラの進む方向性が間違いやと示してますわ。

やはり基本に立ち返って、速く、強くスイングする。

これを徹底してもらいたいね。

道は長いと思うけど、感覚的に考えるんやなく、論理的に方向性を検討して欲しいわ。

 

あと根尾の扱いやけど、後半もリリーフをやらせるらしいね。

「そんなに焦らせてもいかんなと。すぐ先発、先発じゃなくてね。今の経験も無駄にはならないと思うし」なんやて。

まぁ~~た、「経験は無駄にならない」やて。

結局、奴をどうしたいのか、付け焼刃でしか考えてないんやん。

リリーフとして今後も育成するならええけど、コンバートの段階で先発起用という意向を示してたのは、いったいどうするつもりなんや。

ホンマ、救いようがないわ。

 

 

 

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