結局、4番のビシエドの帰国は間に合わず、5番の平田は故障で離脱と打線の飛車と角を欠き、しかも読売のローテーションが菅野-マイコラス-山口俊ということで、正直なところほとんど勝ち目を感じられず、三連敗も覚悟してたんやけどね。
野球というのは分からんもんで、バルデスが菅野を上回って読売を8イニング完封。
ビシエドの代役として出場した福田が、唯一の得点を叩き出すタイムリーを放ち、さらにクローザー・田島に対して岩瀬をリリーフ登板させるという、禁じ手まで使ったドラが最少得点差を守り切って勝利。
リーグ戦の再開ゲームとしては、かなり幸先のいいものとなりました。
今日の勝利の立役者は間違いなくバルデスで、カット気味のストレートで内角を大胆に突く投球は、読売の中軸を圧倒して見せましたわ。
6回の長野の二塁打に始まる一死三塁のピンチも、マギーへは最後に内角へチェンジアップを落して三振を奪い、陽へも内角を攻撃的に攻めてポップフライと、ピンチを見事に切り抜けましたな。
ここへ来て奴は実に頼りになる存在になってきただけに、大事に使って離脱のないように配慮して欲しいね。
次の登板にも期待してまっせ。
130球を投げさせたこともあるバルデスを、無失点のまま8回で降ろしたのは、個人的に少々驚きました。
田島が絶対的なクローザーとは言えないので、バルデス続投の方が勝機があると感じてたんやけど、首脳陣は勝ちパターンを守る継投を選びました。
そんで危惧した通りに田島が、二死一二塁のピンチを作ってしまいましたが、ここで何と首脳陣は田島を降板させて岩瀬を起用するという手に出ました。
正直なところ私はこの策を、手放しで支持することはできまへん。
精神的に過酷なクローザー職は、首脳陣からの『お前しかいない!』、『勝つも負けるもお前に任せた!』という絶大な信頼がなければ務まらんと言われてます。
(その昔、江夏の21球という名作ドキュメントがありまして…)
今回の継投は田島のプライドを砕き、クローザーとして一から再起せんといかん状態にならんかと心配です。
確かに田島は100%信頼するには力不足な気がしますが、それでも奴にはクローザーを務めてもらわんと困るんやから、奴への配慮は必要であり、あそこで代えるくらいならバルデスを続投させた方が良かったと思うんやけどな…。
とは言え、岩瀬の見事な締めくくりには感動しました。
最近の投球を見れば、クローザーとして起用することもあり得るとは思ってましたが、それでしっかり期待に応えてくれるとなれば非常に嬉しい。
田島が心の整理をつけて、岩瀬とともに左右のクローザーとして戦ってくれるなら、チームとしては最高なんでしょうが、さてどうなることやら。
福田はタイムリーを打ってくれましたが、基本的に奴はストレートが打てないのよね。
グリップが下がる悪癖があるため、それが修正されてる好調時ならええけど、そうでなければストレートにはさっぱりや。
今日のタイムリーはスライダーを打ったものであり、ストレートには最後まで合いまへんでした。
それが修正されん限り、奴の本来の爆発力は発揮されんでしょうから、明日以降の読売のパワーピッチャーには厳しいと思いますんで、早く改善して欲しいんやけどね。
頑張ってや。
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