関西竜魂「戯言」

関西出身でも、野球を知ったときからドラゴンズファン

2019/12/14  ドラフト1位  石川 昴也 (東邦高)

185cm、87kgの大柄な体躯から、高校通算55本塁打を放った、右投げ右打ちのスラッガー
投手としても最速144kmのストレートを投げるだけに、遠投も120mと野手として強肩であり、50m走6.3秒という数値も悪くない。
高校三年時の選抜大会決勝では、打者として二発を放ち、投手として完封するという獅子奮迅の活躍で、チームを全国制覇に導き、その後のU18でも木製バットに対応して、8試合で打率.333、本塁打1、打点9と活躍を見せてくれました。
とにかく彼については、夏の甲子園の終了後に、大学JAPANとの壮行試合からU18大会にかけて、木製バットに見事に対応していたことが評価を高めましたな。
それまでは上位指名候補だったのが、ドラフト間際になって一位候補、そして当日には三球団競合と、どんどん評価が上がっていったのが印象的でした。


ここで私も何度も指摘してきましたが、チームはスラッガー不足が顕著であり、その候補生としては石垣くらいしかおりまへん。
既存戦力の中で、スラッガーとして認知できるのは福田くらいであり、ロングヒットを期待できる中距離砲を含めても平田と周平のみ。
それぞれ年齢的に30歳を過ぎてきたとか、近々FAリスクのある選手たちであり、二~三年あるいは数年先には退団してるとか成績が下り坂になってる可能性があります。
そういう危機的状況やというのに、球団がナゴドを本拠地としてることで国産スラッガーを諦めたのか、近年のドラフト補強が投手偏重に見えたため、個人的には大いに不満やったのよね。
石川君が将来のドラを担ってくれる、スラッガーになってくれるのかどうか。
それはドラゴンズの将来を決める要素になるかも知れまへん。

 


今年の高校野球界は、佐々木君と奥川君というビッグネームが輝き、他の選手はややその陰に隠れたような扱いでした。
私も日頃からアマチュアの選手個人には、あまり注目してないために、石川君については予備知識が少なかったんやけど、U18で活躍したというイメージは残っており、木製バットに対応してることへの好印象は抱いてました。
鳴り物入りで入団してきた根尾ですら、木製バットとプロのレベルへの対応に苦労してることを考えれば、石川君はプロへの順応が早いかもと思ってたのよね。
それでは動画を見た感想を書いてみます。


『スゴいね』
いやぁ、素人目には彼の打撃は、新人レベルとしてはバツグンに見えましたわ。
根尾の場合は、その頭脳とバネやキレを感じさせるフィジカルを評価したんやけど、石川君の場合は技術そのもの。
まず目につくのは身体の割れ。
周平あたりはなかなかできんかったのに、すでに彼はしっかりこれができてますわ。
これによって身体が生み出せるパワーを、うまく引き出すことができるし、投手がタイミングを狂わせようとしても、それに対する対応幅が大きくなる。
確率が上がるし、パワフルなスイングもできるわけやね。
そしてもう一つは、両サイドへの対応力の高さ。
外角へは腕が伸びて、いいタイミングで右へ強打できる。
おそらく彼の一番いい打球は、右中間方向へ飛ぶんやないやろか。
一方で内角に対しても、腕を非常にうまくたたんで、身体に近いポイントながら軸回転で左へ強打できる。
プロに入って同じことができるかどうかは分からんけど、少なくとも高校球界でああいう技術を持った選手は、なかなかおらんやろね。


とにかくスラッガーが足らん野手陣において、今回のドラフトで彼を指名したことは、あらゆる面から120%正解やったと思ってます。
素材は大丈夫。
あとは入団後の育成が重要ですわ。
根尾と彼という一級品の素材を、どうかドラが腐らせるなんてことがないよう、厳しく、そして暖かく育成してもらいたい。
仁村二軍監督、責任は重大やで!!

 


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