関西竜魂「戯言」

関西出身でも、野球を知ったときからドラゴンズファン

2017/12/10              ドラフト2位・石川 翔 (青藍泰斗高)

 

179cm、82kgの体躯から、柔らかな肩ヒジを生かしてキレ味満点、最速151kmのストレートを投げる本格派。

甲子園に出場することも、U18日本代表に選出されることもなかったため、知名度では清宮君あたりと雲泥の差がありますが、それでも事前情報では外れ1位の予想もあったほどの逸材。

正直なところ、私ゃ彼についてはまったく知見がありまへんでしたので、ドラフト後に雑誌や動画で情報を集めたんやけど、それでも断片的な情報しか把握できず、まだちょっと彼がどんな選手か分らんのやけどね。

こんな感じで、記事にするのが難しい状態なんやけど、スルーするわけにもいかんので何とか書いてみたいと思います。

 

ピッチングより何より、彼について特筆すべきなのは、異常な負けず嫌いということやろか。

ドラフト後のインタビュー記事を見てたら、一学年上で昨年にライオンズから一位指名された今井をライバルに挙げ、その活躍が悔しいとのこと。

自分と同じ条件、同じ環境と感じられる、同学年の選手たちをライバル視するのは分かるけど、全国的に名の知られた学校にいるわけでもないのに、フィジカルやら経験値で優位な上級生(高校生の一年はデカい)をライバル視するとか、なかなか常識を外れた負けず嫌いやないかな(苦笑)。

しかしプロの世界で生きていくためには、これは大きな武器になるでしょうな。

仲良しこよしやなく、他人を蹴落としていかんと自分が輝けんからね。

 

またフォームやボールの質を、動画から十分判別することはできまへんが、見た範囲で判別するならドラのスカウト好みの、キレるストレートを投げるタイプに見えますわ。

彼のボールが評判通りであることを、大いに期待したいですな。

 

最後に彼について大事なことを書くなら、やはり彼の度重なる故障歴やろか。

最近は毎年、複数個所の故障に悩まされてるようで、それが彼のドラ1指名されなかった理由となってます。

まぁ、ドラとしては吉見や大野といった、キズもののドラ1を育て上げた実績はありますんで、急がずに身体を作ってうまくデビューさせてくれることを期待したいね。

戦える身体さえあれば、おそらくプロの世界で大きく羽ばたいてくれるでしょう。

頑張って欲しいね。

 

 

 

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2017/12/3              ドラフト3位・高松 渡 (滝川二高)

 

176cm、65kgとヤセ型の体格で、ショートと外野を守れるスピード自慢。

50mは5.9秒と、わずかにドラフト5位・伊藤君の5.8秒に譲るものの、左打席からの一塁到達タイムはベストが3.53秒という韋駄天。

今ドラフトのスピード優先という指名方針に、ピッタリ合致した選手ということなんやろか。

3位という上位指名となりました。

正直なところ個人的には彼をほとんど知らず、動画を探してみたところ打っているところはあんまりなかっただけに、彼の技術を知った風に書くのはちょっと厳しいなぁ。

無理やり記事らしくはしてみたいと思いますが、とくに彼については入団後を楽しみにしたいと思います。

(すんまへん)

 

 

彼の武器は何度も書いたようにその足であり、左打席からの一塁到達タイムはベストで3.53秒。

実はこれは相当凄い数字なのよね。

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【NPBのベストタイム】

16年   3.75秒 本多(ホークス)

17年 3.61秒 サントス(マリーンズ)…日本人一位 3.82秒 亀澤(ドラゴンズ)

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全盛時の赤星    3.75秒

アルトゥーベ      3.33秒(MLBベスト)

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もちろん3.53秒を安定的にマークできるわけやないけど、それでも日本国内では異次元のタイムなのは間違いありまへん。

もしプロ入り後も足の威力を発揮できるなら、相手チームの守備網には相当な脅威になるでしょうな。

ただしこれは打撃スタイルにもよりますんで(走り打ちに近くなるとタイムが上がる)、プロ入り後に強い打球が欲しくなって強振するようになると、一気にタイムが落ちる可能性もあると思います。

要するに一塁到達タイムを武器にできるかどうかは、プロのスピードボールへの対応力にかかってくるということですわ。

 

そして守備と打撃については、先に書いたように未知数です。

打撃についてはバックネットからの動画を見て、右にも左にも幅広く打てるところは確認しましたが、スイングの強さや精度についてはよくわかりまへん。

おそらくは即戦力ではないと思いますが、輝く原石であることは期待できます。

三年後の一軍を目指して、頑張ってもらいたいね。

まずは春のキャンプを楽しみにしたいと思います。

 

 

 

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2017/11/26           ドラフト4位・清水 達也 (花咲徳栄高)

 

182cm、83kgの投手らしい体躯から、最速150kmのストレートを投げて夏の甲子園を制した右腕。

U18日本代表にも選ばれた、高校球界では中心的存在。

今年の甲子園では投手のレベルの低さが指摘され、そのために夏にはホームラン記録が生まれたとされていますが、その中で唯一150kmを計測してその力を証明しました。

高校では先発でもリリーフでも対応してきましたが、どちらかと言えばリリーフ中心の起用をされてきたため、プロ入り後の育成方針がどうなるのか気になりますな。

さて、小笠原に続く甲子園優勝投手がいったいどんな投手なのか、私もド素人なりにチェックしてみたいと思います。

 

 特徴的なのは、グラブをはめた左腕を高く突き出しそれを下側へ巻き込むことによって、反対側の右腕を高く上げて強く振り下してることやろか。

左半身で右腕を回すというのは、右肩への負荷が少ないため、悪くないフォームではあると思います。

一方で下半身は左足の上げ幅、そしてステップともに小さく、軸足のケリも含めてあまり使われてないように見えることから、上半身のパワーに頼った投球やと感じます。

小さい下半身の動きのために、目線のブレは抑えられるかも知れまへんが、上半身の負荷が大きくなって背筋やわき腹などの故障リスクが高くなるんやないかと心配ですわ。

もう少し上下のバランスが良くなれば、もっと無理なく強いボールが投げられるようになるんやないかな。

いずれにせよ身体ももっと大きくする必要もあるでしょうし、まずはファームで鍛錬を積んでもらいたいね。

頑張れ!

 

 

 

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2017/11/19             ドラフト5位・伊藤 康祐(中京大中京)

 

173cm、76kgとプロ野球選手になるにはやや小柄。

しかし50mを5.8秒という足が彼の武器であり、スピードで勝負するというドラの戦略に合致すること、そして地元出身の有力選手であることが、今回の指名理由ということやろか。

スピードと高校通算21本のホームランのパンチ力を兼ね備え、そのパワーで夏の甲子園ではバックスクリーンへの特大アーチも放って見せたうえで、U18日本代表にも選出されました。

こうして見ると高校時代の実績は、ドラフト指名選手としては申し分ないものやと言えますな。

6位の山本君の記事でも書きましたが、小柄だと積んでるエンジンも小さくなりがちなんで、大柄な選手に対してハンディになることが多いんやけど、さて肩書十分、しかしややハンディあり?な彼の実力はどんなもんやろか。

 

 

甲子園でのホームランを中心に、かなりの数の動画がアップされてますな。

同じものも多いですが、やはり甲子園で活躍した選手としての、注目度の高さが伺えますわ。

それらの動画を見ただけですが、彼の現状について私見を書いてみたいと思います。

 

う~ん、はっきり言って、典型的な『金属バット打ち』かなぁ。

身体の軸は回らず、手打ちでバットのヘッドをボールにぶつけるスイング。

打撃面でプロに対応するには、少々時間がかかりそうな気がしますわ。

ただしそれは「通用しない」ということではなく、技術的に一からやり直す必要があるということであり、素材としての彼を否定するものではありまへん。

むしろ素材としては、チームが期待するスピードは確かであり、そこそこパンチ力もあるとなれば、理想的なゴールは三割30本30盗塁やろか。

どうにでも転がって行ける原石、それが彼やないかと思います。

体力づくりからプロとしての技術の習得と、彼にはやることが山ほどありますんで、プロ入り後の正しい指導が重要になりますわ。

二軍の指導者は間違えずに、原石を磨いてもらいたいですな。

 

 

 

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2017/11/12              ドラフト6位・山本 拓実(市立西宮高)

 

167cm、70kgという小柄(たぶんサバ読んでて実測すれば165cm前後やないかと…)な身体から、最速148kmのキレのあるストレートを投げる右腕。

市立西宮高校は甲子園のプラカード嬢を務めることで有名やけど、今度は二人目のプロ野球選手を輩出することで名を上げた格好ですな。

目立った実績はないうえ、体格にも恵まれないのに、彼はその右腕一本でプロの世界を手繰り寄せました。

しかし彼にとってはこれがスタートであり、プロでもスワローズの石川のように輝く一番星になることが、これからの目標になるんでしょうな。

さて、ドラフト前には中位指名という情報もあったという彼やけど、どんな投手なんやろか。

 

彼を評するコメントとして多かったのは、イーグルスの則本のようなボールを投げる、というものでした。

ホンマかいな、と思いながら動画をチェックしたんやけど、確かにスピンの効いたストレートを投げてますわ。

しかも制球も悪くない。

ドラフト6位の投げるボールやないのと違うかな。

あの小柄な身体からあのボールを投げるというのは、肩・ヒジの柔軟性や、身体全体のバネが相当優れてるんでしょう。

個人的にはヘタしたら上位指名、即戦力の評価があってもおかしくないと感じましたわ。

則本とも言えるし、同じく小柄な現ドラの谷元とも言えるような気がします。

 

しかし問題はやっぱり、その上背がないところやろね。

身体が小さいということは、本来なら積んでいるエンジンが小さいということであり、それで大型エンジンを積んだ投手と同じボールを投げるためには、相当無理をしないといけないということ。

短い期間なら大型エンジンと互角に戦えても、半年間のフルシーズンそれが続くのかどうか。

彼の身長がせめて175cm以上なら、上位指名の可能性は極めて高かったと思うんやけど…。

 

しかし小柄な身体が、プロで輝く可能性を閉ざすものとは言えまへん。

まずは壊れない強靭な身体を身に付けること。

春キャンプまでに自主トレを積んで、しっかり一年目からキツい練習に耐えてもらいたいね。

頑張れ!

 

 

 

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2017/10/31           育成ドラフト

 

 ■育成2位・石田 健人マルク(龍谷大)

 

父がベルギー人、母が日本人のハーフで、東邦高校から龍谷大へ進学した、max.147kmを誇る184cm、83kgの長身右腕。

大学時代の通算成績は、44イニングを投げて1勝3敗、防御率5.11。

目立つのは四死球率が8.39もあって、ほぼ毎イニングで四死球を出してるところやろか。

アマ時代の実績を見ると、あんまり目立ったものはありまへんが、長身から投げ下ろすストレートに魅力を感じたということやろか。

 

 

投球フォームを見ると、左足を上げてからテークバックに入る際に、大きく左腕を上方に突き出すとともに、左足も大きく踏み出してますな。

身体を縮めて溜めたパワーを一気に放出するような、そういう力の入れ方に見えなくもありまへんが、この動きの中でダブルモーションを入れているように、スムーズに見えない彼の身体の動きにはムダを感じます。

おそらくこうしたムダのために、下半身と上半身の動きがうまく連動しないため、彼の意図通りのボールを投げることが難しく、それで四死球も増えてるということやないかな。

フィジカルに魅力があり、正しくメカニクスが機能するようになれば大きく飛躍するのでは、という原石としての指名やと感じました。

 

入団後にやるべきことは山ほどありますが、スカウトの目を信じれば戦力になれるだけの素材のはず。

誰よりも練習して、早く二桁の背番号をもらえるよう、頑張ってもらいたいですな。

 

 

 

■育成1位・大蔵 彰人(徳島インディゴソックス

 

大垣西高から愛知学院大、そして独立リーグへ進んだ、最速146kmのストレートを武器とする190cm、78kgの長身右腕。

大学時代の通算成績は25試合で9勝6敗の防御率1.88、そして独立リーグでの今季成績は10試合で3勝3敗の防御率3.00。

甲子園出場経験はないものの、高校時代から注目を浴びていた存在のようです。

石田君と並んで、地元出身者としての指名ということやろか。

  

 

投げる姿を見る限り、ドラのスカウト好みのヒジが柔らかく球持ちがいいタイプに見えます。

とにかくキレ重視という点では、見るべきものがあるかも知れまへん。

一方で気になるのは、まず軸足のケリが弱いように見えるために、せっかくの球持ちの良さが生かされにくいかも知れまへん。

これは上手い重心移動の方法を、プロで覚える必要があるんやないかな。

もう一つは、変化球で腕の振りが緩むが明らかなんで、強制する必要がありそうやけど、こちらはそれほど難しくないような気がします。

 

 

若い投手陣が勢いを増しつつあるなか、彼らがそこに割り込んでいくのは難しいかも知れまへんが、正しい技術を身に付けて大きく飛躍して欲しいですな。

頑張れ!

 

 

 

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2017/10/26           ドラフト

 

ドラフト会議が終わりました。

正選手6人、育成選手二人、そんで正選手は5人が高校生と、14年とは反対にフレッシュな顔ぶれとなりました。

しばらく続いた即戦力指向により、若年層が非常に手薄になっているだけに、高校生を数多く指名したというのは悪くないのと違うかな。

しかし一方で、中村君のクジを外したのも大きいけど、指名した野手二人はスピードタイプであり、国産スラッガータイプの深刻なコマ不足の解消はなりまへんでした。

指名された選手たちの質はこれからチェックするとして、そういう意味では個人的に今回のドラフトは、戦略として評価低いです。

20点。

 

今の若手で将来クリーンアップを担うことが期待できるのは、ずっと未完の大器のままの周平と、フルスインガー・石垣くらいでしょう。

こんだけロングヒットを期待できんチームも、そうそうありまへん。

二軍の今季ホームラン数は、試合数の違いがあるとは言えトップのファイターズ105本に対し、ドラはたったの42本で11位。

ナゴドではスピード勝負とか言いながら、敵の方が多く打ってる現状には危機感を抱かざるを得まへん。

もっと言えば、閑古鳥が鳴くナゴドのスタンドを満員にするには、毎日試合に出てくれる野手のスターが必要です。

そう考えれば今回のドラフトは、全員パワータイプの野手でも良かったんやないか。

中村君を外しても、安田君、増田君、村上君、岩見君などのスラッガー候補生が残ってたんやから、安易に投手に流れず彼らで勝負して欲しかった…。

 

「国産4番打者を育てたい」と言って監督に就任した落合前GMは、さっさとその方針を諦めて、外部から獲得してきた外国人やFA選手に中軸を任せる方針に転換しました。

投手さえ固めてしまえば、それで勝てるという考え方であり、それで実際に勝ったのは事実やけど、球団がカネを出し渋って外国人は安物になり、大物のFA獲得が難しくなると、一気に打線は弱体化してしまいました。

真剣に育成しないため育てるノウハウも失われ、二軍で育成してスラッガーに育ってあげたのは森野が最後でしたな。

ええ加減、こういう現状を何とかしたいと思わんのかな。

手っ取り早く勝つには投手の補強が効果的なのは分かるけど、安定して強くファンが喜ぶチームを作るためには、スラッガーが必要やと思うんやけど。

ホンマにガッカリです。

 

 

 

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