関西竜魂「戯言」

関西出身でも、野球を知ったときからドラゴンズファン

2017/11/19             ドラフト5位・伊藤 康祐(中京大中京)

 

173cm、76kgとプロ野球選手になるにはやや小柄。

しかし50mを5.8秒という足が彼の武器であり、スピードで勝負するというドラの戦略に合致すること、そして地元出身の有力選手であることが、今回の指名理由ということやろか。

スピードと高校通算21本のホームランのパンチ力を兼ね備え、そのパワーで夏の甲子園ではバックスクリーンへの特大アーチも放って見せたうえで、U18日本代表にも選出されました。

こうして見ると高校時代の実績は、ドラフト指名選手としては申し分ないものやと言えますな。

6位の山本君の記事でも書きましたが、小柄だと積んでるエンジンも小さくなりがちなんで、大柄な選手に対してハンディになることが多いんやけど、さて肩書十分、しかしややハンディあり?な彼の実力はどんなもんやろか。

 

 

甲子園でのホームランを中心に、かなりの数の動画がアップされてますな。

同じものも多いですが、やはり甲子園で活躍した選手としての、注目度の高さが伺えますわ。

それらの動画を見ただけですが、彼の現状について私見を書いてみたいと思います。

 

う~ん、はっきり言って、典型的な『金属バット打ち』かなぁ。

身体の軸は回らず、手打ちでバットのヘッドをボールにぶつけるスイング。

打撃面でプロに対応するには、少々時間がかかりそうな気がしますわ。

ただしそれは「通用しない」ということではなく、技術的に一からやり直す必要があるということであり、素材としての彼を否定するものではありまへん。

むしろ素材としては、チームが期待するスピードは確かであり、そこそこパンチ力もあるとなれば、理想的なゴールは三割30本30盗塁やろか。

どうにでも転がって行ける原石、それが彼やないかと思います。

体力づくりからプロとしての技術の習得と、彼にはやることが山ほどありますんで、プロ入り後の正しい指導が重要になりますわ。

二軍の指導者は間違えずに、原石を磨いてもらいたいですな。

 

 

 

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2017/11/12              ドラフト6位・山本 拓実(市立西宮高)

 

167cm、70kgという小柄(たぶんサバ読んでて実測すれば165cm前後やないかと…)な身体から、最速148kmのキレのあるストレートを投げる右腕。

市立西宮高校は甲子園のプラカード嬢を務めることで有名やけど、今度は二人目のプロ野球選手を輩出することで名を上げた格好ですな。

目立った実績はないうえ、体格にも恵まれないのに、彼はその右腕一本でプロの世界を手繰り寄せました。

しかし彼にとってはこれがスタートであり、プロでもスワローズの石川のように輝く一番星になることが、これからの目標になるんでしょうな。

さて、ドラフト前には中位指名という情報もあったという彼やけど、どんな投手なんやろか。

 

彼を評するコメントとして多かったのは、イーグルスの則本のようなボールを投げる、というものでした。

ホンマかいな、と思いながら動画をチェックしたんやけど、確かにスピンの効いたストレートを投げてますわ。

しかも制球も悪くない。

ドラフト6位の投げるボールやないのと違うかな。

あの小柄な身体からあのボールを投げるというのは、肩・ヒジの柔軟性や、身体全体のバネが相当優れてるんでしょう。

個人的にはヘタしたら上位指名、即戦力の評価があってもおかしくないと感じましたわ。

則本とも言えるし、同じく小柄な現ドラの谷元とも言えるような気がします。

 

しかし問題はやっぱり、その上背がないところやろね。

身体が小さいということは、本来なら積んでいるエンジンが小さいということであり、それで大型エンジンを積んだ投手と同じボールを投げるためには、相当無理をしないといけないということ。

短い期間なら大型エンジンと互角に戦えても、半年間のフルシーズンそれが続くのかどうか。

彼の身長がせめて175cm以上なら、上位指名の可能性は極めて高かったと思うんやけど…。

 

しかし小柄な身体が、プロで輝く可能性を閉ざすものとは言えまへん。

まずは壊れない強靭な身体を身に付けること。

春キャンプまでに自主トレを積んで、しっかり一年目からキツい練習に耐えてもらいたいね。

頑張れ!

 

 

 

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2017/10/31           育成ドラフト

 

 ■育成2位・石田 健人マルク(龍谷大)

 

父がベルギー人、母が日本人のハーフで、東邦高校から龍谷大へ進学した、max.147kmを誇る184cm、83kgの長身右腕。

大学時代の通算成績は、44イニングを投げて1勝3敗、防御率5.11。

目立つのは四死球率が8.39もあって、ほぼ毎イニングで四死球を出してるところやろか。

アマ時代の実績を見ると、あんまり目立ったものはありまへんが、長身から投げ下ろすストレートに魅力を感じたということやろか。

 

 

投球フォームを見ると、左足を上げてからテークバックに入る際に、大きく左腕を上方に突き出すとともに、左足も大きく踏み出してますな。

身体を縮めて溜めたパワーを一気に放出するような、そういう力の入れ方に見えなくもありまへんが、この動きの中でダブルモーションを入れているように、スムーズに見えない彼の身体の動きにはムダを感じます。

おそらくこうしたムダのために、下半身と上半身の動きがうまく連動しないため、彼の意図通りのボールを投げることが難しく、それで四死球も増えてるということやないかな。

フィジカルに魅力があり、正しくメカニクスが機能するようになれば大きく飛躍するのでは、という原石としての指名やと感じました。

 

入団後にやるべきことは山ほどありますが、スカウトの目を信じれば戦力になれるだけの素材のはず。

誰よりも練習して、早く二桁の背番号をもらえるよう、頑張ってもらいたいですな。

 

 

 

■育成1位・大蔵 彰人(徳島インディゴソックス

 

大垣西高から愛知学院大、そして独立リーグへ進んだ、最速146kmのストレートを武器とする190cm、78kgの長身右腕。

大学時代の通算成績は25試合で9勝6敗の防御率1.88、そして独立リーグでの今季成績は10試合で3勝3敗の防御率3.00。

甲子園出場経験はないものの、高校時代から注目を浴びていた存在のようです。

石田君と並んで、地元出身者としての指名ということやろか。

  

 

投げる姿を見る限り、ドラのスカウト好みのヒジが柔らかく球持ちがいいタイプに見えます。

とにかくキレ重視という点では、見るべきものがあるかも知れまへん。

一方で気になるのは、まず軸足のケリが弱いように見えるために、せっかくの球持ちの良さが生かされにくいかも知れまへん。

これは上手い重心移動の方法を、プロで覚える必要があるんやないかな。

もう一つは、変化球で腕の振りが緩むが明らかなんで、強制する必要がありそうやけど、こちらはそれほど難しくないような気がします。

 

 

若い投手陣が勢いを増しつつあるなか、彼らがそこに割り込んでいくのは難しいかも知れまへんが、正しい技術を身に付けて大きく飛躍して欲しいですな。

頑張れ!

 

 

 

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2017/10/26           ドラフト

 

ドラフト会議が終わりました。

正選手6人、育成選手二人、そんで正選手は5人が高校生と、14年とは反対にフレッシュな顔ぶれとなりました。

しばらく続いた即戦力指向により、若年層が非常に手薄になっているだけに、高校生を数多く指名したというのは悪くないのと違うかな。

しかし一方で、中村君のクジを外したのも大きいけど、指名した野手二人はスピードタイプであり、国産スラッガータイプの深刻なコマ不足の解消はなりまへんでした。

指名された選手たちの質はこれからチェックするとして、そういう意味では個人的に今回のドラフトは、戦略として評価低いです。

20点。

 

今の若手で将来クリーンアップを担うことが期待できるのは、ずっと未完の大器のままの周平と、フルスインガー・石垣くらいでしょう。

こんだけロングヒットを期待できんチームも、そうそうありまへん。

二軍の今季ホームラン数は、試合数の違いがあるとは言えトップのファイターズ105本に対し、ドラはたったの42本で11位。

ナゴドではスピード勝負とか言いながら、敵の方が多く打ってる現状には危機感を抱かざるを得まへん。

もっと言えば、閑古鳥が鳴くナゴドのスタンドを満員にするには、毎日試合に出てくれる野手のスターが必要です。

そう考えれば今回のドラフトは、全員パワータイプの野手でも良かったんやないか。

中村君を外しても、安田君、増田君、村上君、岩見君などのスラッガー候補生が残ってたんやから、安易に投手に流れず彼らで勝負して欲しかった…。

 

「国産4番打者を育てたい」と言って監督に就任した落合前GMは、さっさとその方針を諦めて、外部から獲得してきた外国人やFA選手に中軸を任せる方針に転換しました。

投手さえ固めてしまえば、それで勝てるという考え方であり、それで実際に勝ったのは事実やけど、球団がカネを出し渋って外国人は安物になり、大物のFA獲得が難しくなると、一気に打線は弱体化してしまいました。

真剣に育成しないため育てるノウハウも失われ、二軍で育成してスラッガーに育ってあげたのは森野が最後でしたな。

ええ加減、こういう現状を何とかしたいと思わんのかな。

手っ取り早く勝つには投手の補強が効果的なのは分かるけど、安定して強くファンが喜ぶチームを作るためには、スラッガーが必要やと思うんやけど。

ホンマにガッカリです。

 

 

 

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2017/10/10 ● vs 阪神タイガース 1-6

 

ドラゴンズは四連敗で17年シーズンを終了。

最後も一方的にボコボコにされて終わってしまいました。

まぁしかし、仕事での転勤が途中にあって、生活の激変があったものの、何とか今季も完走できてホッとしてます。

 

今季は順位を一つ上げて最下位を脱出したとはいえ、昨季と変わり映えまないシーズンになってしまいました(勝率はあんまり変わってないし)。

夏ごろまでは積極的にベテランや外国人に頼った戦いだったため、来季への種まきにもならない敗戦を重ねて、ムダな試合が多かったように思いますが、5位がほぼ確定したあたりから徐々に若手起用へ切り替えて、ようやく負けながらも経験値を得る試合ができるようになったんやないかな。

このチームの浮上には力のある若手の台頭が必要なのは、鈴木翔太、小笠原、柳がローテーションで機能していた頃に、今季でもっとも勢いがあったことが証明してますわ。

だからこそ、来季は若手を核として戦い、結果が同じであれば十分OKやないかと思うのよね。

 

そういう戦いをするために、投手陣には明るい兆しがあります。

鈴木翔太と小笠原は数か月間ローテーションに定着して、それぞれ5勝を上げて来季のブレークへの足掛かりを作りました。

柳は肉体的にプロになり切れなかったものの、一発病を除けば投球内容は評価されるべきやと思いますし、シーズン終盤には笠原、阿知羅が先発で活躍できることを証明しました。

これなら軸となるべき大野を含めて、来季はそれなりの陣容を組むことが期待できるんやないかな。

 

一方の野手は厳しいね。

大黒柱のゲレーロの流出が決定的となり、軸となるべき外国人は不安定なビシエド(今季の打率を見ても上がり目は乏しい)のみで、国産ロングヒッターはようやく開花しつつある福田だけ。

そんで故障の治療で手術を避けた平田は全快するかどうか不明で、大島・京田は脇役タイプ(京田が中距離になるのではという期待はあり)となれば、来季も得点力は期待薄。

若手で将来の主軸を期待できる選手が皆無であり、最近のドラフト戦略の誤りが如実に出ていると言えますわ。

今季は有望株のアマが少ないらしいけど、こういう状況なんでドラフトでは投手ではなく将来の主軸を任せられる打者を指名してもらいたい。

(個人的には捕手難も解決できる中村君を希望、清宮君の上から目線は好かん)

 

5年連続Bクラスという屈辱からの復活と、閑古鳥が鳴くナゴドに観客を取り戻すため、ドラゴンズは今日から一日もでムダにはきんので、オフの間は死に物狂いで頑張ってもらいたいね。

来季は勝つぞ!ドラゴンズ!!

 

 

 

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2017/10/5 ● vs 阪神タイガース 1-2

 

またまた敵軍の若手に、プロ初勝利をプレゼントかいな。

プロたるものを教えることなく、ロクに苦労もさせんと勝たせてばかりで、ホンマに頭痛いわ。

弱いんやから仕方ないとは言え、他球団がドラをナメて積極的に若手をぶつけてくるのは気分悪い。

来季はちっとはマシなところを見せて欲しいもんやね。

 

小笠原は最終登板でも援護に恵まれまへんでしたな。

しかし盆明けから投球内容はグッと安定して、6試合連続のQS、そして3試合連続のHQSですから、これで文句言うたらバチ当たりますわ。

よっぽど夏場の二軍落ちが大正解やったのか、投球の質は大幅に改善したと言えます。

入団時から奴の素材としてのポテンシャルはチームの中でもダントツで、あのバズーカ砲のようなストレートがある限り、三年目にはエースになっているはずやと思ってきました。

ドラでは、キレるストレートというイメージのエースが多かったけど、奴は珍しいパワータイプのエースになるでしょう。

私ゃもう一人、鈴木翔太がドラ伝統のキレ系ストレートのエースになれると思ってますんで、再来年には奴らが左右のエースになってくれるんやないかと期待してるのよね。

そのためには、とにかくケガをしないこと。

オフにはしっかりケアして、そして猛練習でスタミナを身に付けてもらいたい。

頑張ってや。

 

福田はゲレーロが抜けて以来、ええとこなかったんやけど、やっと今日は仕事をしてくれました。

チームの屋台骨を背負うというのは、自分にマークが集まってもそれを跳ねのけて、決定的な仕事をするということ。

来季は第一人者として、タイトルを獲るような活躍を期待してまっせ。

 

 

 

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2017/10/4 ● vs 横浜DeNAベイスターズ 1-2

 

今のラインナップでは経験豊富の方の連中が仕事せんから、昨日、今日と勝ち目のない試合になってしまいましたが、それでも若い連中はある程度の力を出せたんやないかな。

ホンマは今シーズンずっと、こういう勝ち目の薄い試合をやりながら、若手のわずかな輝きを探す試合が続くと思ってたんやけど、ベテランと外国人を多めに使ってそれなりに(四割以上)勝ってしまいました。

それがドラにとって幸せなことなのかどうかは別やけど、たとえ消化試合であってもそういう試合を見せてくれたことは、個人的には評価したいと思います。

正直なところもっと早くから、少なくともAクラスの可能性が現実的になくなった頃には、こういうメンバーに切り替えてもらいたかった。

とりあえずこういう寂しい敗戦に見えてしまう試合が、来季の勝利に繋がってくれることを祈らずにはいられまへん。

頑張れ、若竜たち。

 

阿知羅はよく頑張りました。

二軍でローテーションに入ってエースとして活躍しながら、一軍に呼ばれてはリリーフ起用されて打たれ、そしてまた二軍へ逆戻りというパターンでしたが、今日やっとその力を発揮してくれました。

(ずっと二軍で先発起用しながら、一軍ではリリーフでしか使わんという首脳陣の起用には、ずっとイライラしてたのよね)

7イニングで7安打、無四球で2失点。

二本食らったホームランが痛かったけど、無四球は見事でした。

ベイ打線が二回り目に入ったあたりから、合わされて来たように見えましたが、要所で併殺を決めてピンチを切り抜けることができました。

これはまだ一回だけの実績であり、来季の好投が保証されるもんやないけど、それでも大きな自信にはなったはず。

来季は大いにブレークしてもらいたいですな。

 

 

 

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