関西竜魂「戯言」

関西出身でも、野球を知ったときからドラゴンズファン

2016/11/21 ドラフト4位・笠原 祥太郎(新潟医療福祉大)

 

177cm/85kg/左投左打/最速147km

新興の関甲新学生野球連盟に参加してる新設校で、大学日本代表候補にまで上り詰めた有望株であり、平均140km前後のストレートと、キレ味鋭いカットボールを武器として、高い奪三振率を誇るサウスポー。

一部では上位指名候補という声もあったみたいやけど、結果としては4位まで残っていたため、ドラとしてはこれをラッキーとして指名権を獲得しました。

日本人の有力な左腕が不足なだけに、彼が戦力になってくれるなら、チームにとっては非常に大きな存在になるやろね。

さて彼にそのポテンシャルがあるのかどうか、素人なりに動画チェックした結果を書いてみたいと思います。

 

180cm以上が当たり前になって来た現代プロ野球において、彼の上背は177cmと大したことありまへんが、腰回りはしっかりしてますんで、プロの投手として十分なパワーは期待できますな。

一方で大学時代の成績の方は、新興リーグとは言え今春は50投球回で被安打31、奪三振64、与四死球28の防御率0.71となっており、低い被安打率と高い奪三振率が目立ってます。

ドラフト前のスカウト評では、スピード以上の威力を感じるというものがありましたが、この数字を見る限り頷けるものやと思いますわ。

ただしスロー動画を見て個人的に引っかかったのは、上げた右足を降ろして体重移動を開始する際に、ちょっと流れ気味に見えることやろか。

しっかり軸足で立って、十分にその軸足に重心を乗せる前に、体重移動してるように見えます。

こうなるとリリースが不安定になりがちなんやけど、与四死球率が一試合当たり約6つと非常に高いのは、こうしたあたりに原因があるのかも知れまへん。

ボールそのものには威力はあるみたいなんで、制球難を修正して、できるだけ早く戦力になってもらいたいですな。

 

高橋聡がFA移籍して、使える日本人左腕が大野に岡田、小川くらいしかおらんので、ホンマに彼には期待したい。

頑張ってや。

 

 

 

親サイト:「関西竜魂」http://www5c.biglobe.ne.jp/~kandra/

2016/11/14 ドラフト5位・藤島 健人(東邦高)

176cm/80kg/右投右打/遠投100m/50m走6.8秒

投げては最速146kmのストレートで押すパワービッチャー、そして打っては通算49発の長打力を誇るスラッガー

ガッチリとした体格を生かした、パワフルなプレーが彼の持ち味のようですな。

甲子園には高1夏、高3春夏の三度出場し、投手としては2勝3敗、防御率3.86、打者としては打率.481、1本塁打10打点という成績を残しています。

地元出身の甲子園のスターということで、プロ入り後の注目度はかなり大きなものになりそうやね。

 

さて彼の場合は投打とも評価されているんやけど、報道を見る限りまずは投手でスタートするのかな。

彼自身も投手を希望してるようであり、そういう意味では気分よくプロ生活に入れそうですな。

では動画を見た個人的な彼の寸評を書いてみたいと思います。

 

身長176cmというのは、現代の野球選手としては小柄な部類やと思いますが、「バンビ二世(先代を知ってたらまったくイメージが違うけど)」という呼称にもかかわらず、非常にガッチリした筋肉質なガタイであり、そのプレーはパワフルです。

とくに下半身でリードする軸回転は強烈で、それが投打のプレーに生かされてるように見えました。

まず投手としての彼やけど、動画で見る限りストレートの球速は平均140km前後で特別な速さはないんやけど、下半身主導で放たれて捕手のミットにドーンと収まるボールには威力を感じます。

ただし腕の振りはアーム式であり、かつ左腕も使えていないことから、現状ではプロの世界で求められるキレは出せないような気がします。

投手として長く続けて行くなら、右ヒジから手首にかけての使い方や、左腕でパワーを増強する方法を、早々に覚える必要があるのと違うかな。

 

一方で打撃の方は、下半身のパワーで得られる軸回転で、マトモに打ち返した打球はスタンド中段まで軽々とブッ飛んでいきます。

フォームとしては上半身では脇を締めてバットを固定し、強烈な軸回転によって腰を支点に、テコの原理でボールを叩くスイングに見えますわ。

一方で上半身は脇は締まって左肩のカベはできてますが、ヒジや手首はあんまり使えておらずドアスイングのように感じました。

 

こうして見ると、技術的には課題が多いように見えますが、基礎的なフィジカルには優れてると思いますんで、時間をかけて課題を克服すれば戦力になってくれるかも知れまへん。

個人的には打者がオススメなんやけど、さてどちらに適性があるのか注目したいね。

 

 

 

親サイト:「関西竜魂」http://www5c.biglobe.ne.jp/~kandra/

2016/11/6 FA戦線終了

個人的には流出ほぼ間違いなしと思ってた大島と平田が、それぞれ残留を決意して複数年契約を結びました。

落合GM体制においてのドラは、超緊縮財政のもとで選手の総年俸を劇的に削減し、「マネーゲームはしない」という大原則のもとで、どんなに選手が不満歩漏らしても提示額は変えず。

どんなにゴネても金額は変わらないとして、選手が折れるのを待つ年俸交渉を重ねてきました。

(選手個々の年俸にチームの順位を反映させるのは、個人的には最悪のヤリ口やと思ってます)

その球団の姿勢に対して、もっとも抵抗を示してきたのがこの両名であり、球団側の姿勢が変わらん限り流出は不可避やと信じてたんやけどね。

それが二人とも満足げな表情を見せて残留会見をしたということは、それなりに連中が納得できる条件提示があったということなんでしょう。

それは少なくとも今回の連中に対しては、球団が姿勢を変えたということなんでしょう。

ドラでは久しぶりに、選手が球団にパワーゲームで勝ったんやね。

 

それにしても、個人的な思いを書かせてもらうなら、FA制は大嫌いなんですわ。

憎いと言ってもええ。

入団時の半人前の頃から徐々に頭角を表し、主軸となってチームに貢献するようになる過程をファンとして思いを重ねて見守ってきたのが、ある日カネか夢か分からん理由で一方的に断ち切られるのは非常にツラい。

もちろん雇用関係において弱い立場にある選手たちにとっては、絶対に必要な切り札であることは理性では理解できるけど、それでも私ゃ感情では納得できんのよ。

気持ち悪い言い方やけど、選手や球団とはハートで繋がっていたい。

だからドラへの愛を語って引退した和田には感謝したし(入団時にはその愛のコメントがリップサービスやと思ってた)、カープ黒田の復帰が眩しかった。

(和田は違うけど)一つの球団で野球人生を終えて、最後までファンの愛情を受けられるフランチャイズ・プレーヤー。

そこにもっと価値を見出して欲しいと、個人のエゴを書いておきます。

いったんFA移籍してしまうと、それは傭兵生活を選択したということであり、愛とはかなり縁遠いものになってしまうのは、私だけが感じてることではないと思いますわ。

 

正直、大島と平田の残留はめちゃくちゃ嬉しい。

願わくば、このままハートで連中と繋がっていたいと、心からそう思います。

今後、権利を取得していくであろう堂上や大野なんかの連中も、我々と繋がっていて欲しいですわ。

ドラゴンズを頼む。

 

 

 

親サイト:「関西竜魂」http://www5c.biglobe.ne.jp/~kandra/

2016/10/29 ドラフト6位・丸山 泰資(東海大)

176cm、75kg、右投右打。

地元・東邦高から東海大へ進み、ドラフト候補に浮上した最速151kmのストレートを投げる投手。

高校三年の夏には、県予選決勝で先にドラに入団した濱田と投げ合い、延長11回を投げ抜きながら敗れ、甲子園への夢は絶たれましたが、大学三年時には完全試合を達成するなど一年間で7勝1敗の好成績を挙げ、ドラフト候補として頭角を表しました。

どうやら彼の場合は、大学三年時点での評価が一番高く、四年時には肩に違和感を抱えていたため調子を崩し、今回の下位指名という結果になったようです。

と言うことは、三年時の調子を取り戻せることができれば、上位指名クラスの力があると言うことなんやろか。

 

彼が投げるボールを見ると、さすがに指にかかったストレートには威力を感じます。

安定してあの球質のボールを揃えられるなら、かなり面白い存在になれるでしょうな。

このストレートがあるだけにドロンとしたカーブは効果的で、140km台後半のストレートと110~120kmくらいのカーブの緩急は大きな武器ですな。

ただし動画を見る限り、もっとストレートで押す投球を見せて欲しいかな。

まぁ、効率よくアウトを取るためには正解なのかも知れまへんが。

 

一方でガタイだけで力量が決まるとは思わんけど、現代の野球選手としては彼は少々サイズがないような気がします。

150km級のボールを投げるというのは、身体のバネや筋肉のパワーはあるはずやけど、長いシーズンでその力を発揮し続けることができるのかどうか。

彼にとっては、プロで戦っていけるだけのフィジカルを、身に付けることが先決かも知れまへん。

 

また投球フォームを見て気になるのは、ノーワインドアップからテークバックに入る際に、グラブからボールが出て行くのがやや早く感じることかな。

早めにボールを打者に見せて、そこからの大きなテークバックも身体には隠れていないため、打者にとってはタイミングの取りやすいフォームやないかと思います。

このへんはプロ入り後に修正が必要になるかも知れまへん。

 

右肩に故障歴があるというが気になりますが、下位指名だけに周囲からのプレッシャーは大きくないはず。

伸び伸びと成長して、早く戦力になってくれることを期待してますわ。

 

 

 

親サイト:「関西竜魂」http://www5c.biglobe.ne.jp/~kandra/

2016/10/23 育成ドラフト1位・木下 雄介(徳島インディゴソックス)

現状のドラは走攻守すべてに戦力が不足という窮状やというのに、大島と平田がFA権行使濃厚、かつFAや外国人を補強するにもカネがないとなれば、ドラフト指名はチーム浮上の生命線。

とくに最近のドラフトで失敗を重ねたことが現状を招いただけに、今回のドラフトでは失敗は許されまへんでした。

そういう追い込まれた状況の中で、指名選手が支配下6人+育成1人の指名というのは、個人的にはやや不足という印象なんやけど、投打の即戦力と素材型高校生を指名したのは、バランスとしては悪くなかったんやないかと思います。

とくに上位の二人は前評判として、投手の三番手、野手の二番手という選手だけに、来季は開幕から戦力として活躍してくれる期待は大きいね。

来春のキャンプが楽しみですな。

 

 

 

さて指名選手の寸評やけど、一昨年4人、昨年6人を指名した育成選手については、今年のドラは積極的には指名しまへんでしたな。

今年はこの木下君の一人のみ。

育成選手の制度活用への考え方を、球団が変えたということなんやろか。

選手間の競争を活性化させるためにも、個人的には育成選手は数多く保持して欲しいんやけとな。

来年以降の育成選手の指名がどうなるのか、ちょっと早いけど注目したいと思います。

 

前置きが長くなりましたが木下君のプロフィールとしては、投手として生光学園で甲子園まであと一歩に迫り、駒大に進学したものの一年で退学(同期にベイ・今永)。

二年間のブランクを経て昨年、徳島ISに入団して二年間活躍、今季の成績は28試合で1勝2敗3S、防御率3.45。

44回1/3の投球回数に対して19四死球と制球難を抱える一方、182cm、78kgのボディから投げ込むmax.150kmのストレートが武器というものです。

 

投球フォームの特徴としては、左足のステップがややクロス気味である一方で、このクロスステップが苦しいのか左ツマ先を開き気味に使っており、これで身体を何とか回しているように見えます。

しかしこのために身体の開きも早く、リリースが安定せずに制球難になってるのと違うかな。

個人的には、入団後の修正が迫られそうな気がしてます。

ただし150kmのストレートを投げられる肩は魅力的であり、この23才の「素材」がプロの世界で輝くこともあるかも知れまへん。

是非そうなるよう頑張ってもらいたいですな。

 

 

 

親サイト:「関西竜魂」http://www5c.biglobe.ne.jp/~kandra/

2016/10/16 どうなるドラフト?

 

私ゃ、だいたいドラフトは終わってから指名選手を追いかけるもんで、いつも事前の予備知識はないんやけど、たまたま今年はYouTubeで数名の選手をチェックしてみました。

ホンマに一握りの選手しか見てまへんが、ごくごく簡単に感想を述べてみたいと思います。

 

まず指名方針についてやけど、私の持論として上位は大学、社会人を中心に指名して、高校生は下位指名すべきと考えております。

その理由はまず、高校生は素材段階の選手が多く、指名の際にその素材を正しく見極めることができるかどうか、さらに指名後にその素材をうまく育成できるのかどうか、リスクが大きいからですわ。

(KKコンビや松坂並みの甲子園の大スターは、人気という付加価値を考慮して例外やけど)

実際にプロ入り後に結果を残しているのは、高卒より大卒・社会人出身やというデータを見たこともありますし、ある程度計算できる年長者を指名する方がリスクは少ないでしょうな。

また高卒の選手はプロ入り後の育成段階が長くなりがちであり、一軍半の存在でウロウロしてから主力になるケースが少なくありまへん。

ドラで言えば森野や平田なんかがこのパターンであり、主力を張る年数は短かったのにもうFAなんつーことになりかねまへん。

(ちなみにFAまでにマエケンは7回規定投球回数に達した一方、平田は規定打席数に達したのは3回のみ)

周平なんかも規定打席に2~3回到達したら、さっさとFAになってしまう可能性もありますわ。

昨年のドラ1・小笠原は、ある程度は高校段階で身体が出来上がってましたんで、指名には支障はなかったし、実際に戦力化も早かったんやけどね。

つーことで、今季の場合はとくに人材も豊富やということもありますんで、上位の初回入札では大学・社会人でええと思います。

 

そんで個人的に上位指名して欲しい人材は、平凡過ぎるチョイスやけど田中君と吉川君かなぁ。

大学生の投手は田中君、佐々木君、柳君と見たけど、やっぱり田中君が一番魅力的に見えました。

ただし戦力として佐々木君とはあまり差はないと感じており、田中君を選んだのはパワーピッチャーというスタイルの魅力からです。

エンジンの大きいガタイから放たれる剛球の魅力に加え、スター性も感じられますんで、狙い通りに勝ってくれるようになれば、彼は集客力のあるエースになってくれそうな気がします。

 

ドラの1位指名候補である柳君は、テークバックで右肩が下がって担ぎ気味に投げるのがどうにも気になります。

そのおかげで落差のあるカーブが投げられるわけやけど、ストレートは球離れが早くなりやすい投げ方なんで、安定して威力のあるボールは投げられない恐れを感じます(ドラの野村と同じやね)。

 

野手の方は吉川君がええなぁ。

あのダイナミックかつスピード感のある守備は読売の坂本に通じるものがあり、スター性抜群ですわ。

今のファンから見放されつつあるドラにとって、スター性というのは実に重要ですんで、そういうところも踏まえた指名をしてもらいたいね。

打撃はクロスステップのため、腰が回り切ってないように見えるのが気がかり。

崩されてトンチンカンなスイングをすることは少ないと思いますが、もっと強いスイングができると思います。

 

まぁ、今からアレコレ言っても、実際にドラが指名できる可能性は小さいでしょうから、州のつに指名された選手をチェックして一喜一憂したいですな。

 

 

 

親サイト:「関西竜魂」http://www5c.biglobe.ne.jp/~kandra/

2016/9/29 森新体制誕生

ペナント・レースが終わってやっと一息つけると思ってたんやけど、今朝になって「森監督代行の昇格決定」という報道が流れてるのを知りました。

さすがに新監督が決まったら、ここへ記事を投稿しないわけにはいきまへん。

今季の首脳陣の混乱も含めて、思うところを書いてみたいと思います。

 

まずは新監督に森代行が選ばれたことについては、次善の策であり悪くないと感じました。

個人的には落合GMの監督復帰が最善やと思ってましたが、記東スポの事が事実であればGMは健康問題を抱えているようで、おそらく今後も監督復帰はないんでしょうな。

(だから高木監督退陣の際に、GMが監督にならなかったのかと思えば納得できる話です)

これも東スポの記事ですが、以前から私が指摘してきたようにオーナー自身も非主流派の存在を認めました。

マスコミ報道を信じた方々にとっては、このコメントもオーナーとGMの言い訳、戯言としか思えないんでしょうが、私は推測してきた内容そのままなので、ほぼその通りなんやろうと思ってます。

そんな球団の状況だと、次期監督として当初報道された小笠原二軍監督では、谷繁監督と同様に非主流派に取り込まれて再び内部抗争の火種になりかねまへん。

したがってGMと気心の知れた森代行なら、少なくとも在任中に現場で内部抗争が勃発することはないでしょう。

この三年間でドラがこの内部抗争によってどれだけの力が削がれたか、それを考えればこれだけでも来季に向かってプラス要因になると思いますわ。

そして森代行自身も長年、ヘッドコーチとしてチームを統べる仕事をしてきたほか、とくに投手陣については起用を含めてすべて任されてきただけに、ある程度は監督としての能力が磨かれてきた人材やと思います。

チームの「すべてを背負う」のは初めてであり、そのプレッシャーに耐えられるのかどうかは分かりまへんが、私は彼の新監督就任を歓迎したいと思います。

 

何もない焼野原から立ち直るには、早めの新体制確立は不可欠でした。

そういう意味でも、この時期の体制発表はいい判断でした。

しかしやることは山ほどあります。

まずは現有戦力を鍛え直すこと。

キャンプでのドラの長時間練習は名物になりましたが、それが今ではダラダラと目的意識もメリハリもなく続けてるんやないか。

練習の質が低下してるなら、そこから見つめ直さんといけまへん。

そして外国人については、現有の選手たちの取捨選択をどうするのか、そして新外国人の補強はあるのかどうか。

もし新外国人の獲得があるなら、スペア級の選手ではなく主軸を張れる選手を獲る気があるのかどうか。

そしてドラフトでは即戦力になれる投手を中心に、この三年間のような外れドラフトにしないよう、十分以上に精査して正しい指名をしなければなりまへん。

 

 

 

しかしもっとも重要なことは、中日新聞社が内部抗争を止めることでしょう。

ええか、お前ら。

しょーもない足の引っ張り合いをして、ドラゴンズを腐らせることは許さんぞ!

ドラの後押しだけを考えろ。

それがお前らの存在意義や!

 

 

 

親サイト:「関西竜魂」http://www5c.biglobe.ne.jp/~kandra/